中国語|単語の類義語使い分け
たくさんある同意語・類義語の
意味の違いと覚える必要性の有無を解説
たくさんある同意語・類義語の
意味の違いと覚える必要性の有無を解説
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今回は「会う」という意味の類義語、“见 / 见面 / 见到”の3つについて、意味の違いと使い分けについてまとめてみました。
中国語の勉強を始めた頃、友人に会っていろいろと教えてもらうことが多かったので、この「会う」という単語はよく使ったものです。
そしていきなり疑問に思ったのは、“见”と“见面”。
いったい何が違うのだろうかと。
・“见”は“见面”から“面”を省略したもの。そして、
・“见面”は“面”を省略して使っていいのでは。
・“面”を省略せずに“见面”として使った場合は、丁寧な言い方になるのでは・・
などと、想像していました。
しかし、その考えは間違っていました。
意味は「会う」で同じなのですが、その意味合いは異なっていてきちんと使い分けられていたのでした。
“见朋友”のように、会う相手を目的語として後ろにつけるのが一般的。
“跟”を使って、会う相手を“见”の前に置くこともできる。
我 今晚 要去见 一个朋友。
wǒ jīnwǎn yào qù jiàn yīgè péngyou
今晩、友人に会いに行きます。
我 很想 跟她 见一下。
wǒ hěn xiǎng gēn tā jiàn yīxià
私は彼女にとても会いたい。
別れの挨拶や約束するときの決まり文句には”见”を使う。
通常、”见面”に置き換えることはできない。
回头见! (本当によく使いました。)
huítóujiàn
また後でね!
老地方见!
lǎodìfang jiàn
いつもの場所で会おう!
[動詞十目的語]の構造からなる離合詞。
「友人に会う」と言う場合は、
“见面朋友”とは言わず、”跟朋友见面”のように言う。
“见面”の後ろには目的語が来ない。
这个星期天 我要 跟中学的同学 见面。
zhègexīngqī tiān wǒ yào gēn zhōngxué de tóngxué jiànmiàn
この日曜は中学の友人に会う予定です。
我们 俩约定 在公司大门口 见面。
wǒmen liǎ yuēdìng zài gōngsī dàménkǒu jiànmiàn
私たちは会社の正門で会うことを約束した。
“见面”と“见”は、会いたいという気持ちがあったり、約束して会うようなときによく使われるが、
“见到”は会いたいという気持ちがあるかどうかや、約束があるかどうかにかかわらず、「相手が目に入る」という「結果」に重点が置かれた表現。
したがって、「会いたい人に会える」という期待した「結果」にも使えるし、「ばったり会う」という偶然の「結果」にも使える。“跟”とは一緒に使わない。
昨天 总算 见到她了。
zuótiān zǒngsuàn jiàndào tā le
昨日やっと彼女に会えた。
她 没想到 在这儿 见到了 以前的男朋友。
tā méixiǎngdào zài zhèr jiàndào le yǐqián de nán péngyou
彼女はここで昔の恋人に会うとは思ってもなかった。
ずっと覚える必要性について、中国滞在時の経験をもとにして書いてきましたが、決して「必要ない」と言っているのではありません。
入門・初級の頃は覚える必要のあることが多いので、少し上達してからやれば良い、今はあと回しにしていいという観点で、「覚えなくてもいい」と書いているつもりです。誤解されないよう、ご注意をお願いします。
ところでこの“见”と“见面”、よく間違っていました。
「友人に会う」と言うときに、“见面朋友”と言って。
会う相手、つまり目的語を後ろにつけるのは“见”で、“见面”ではありませんでした。
さて、覚える必要性ですが、私の勉強不足で“见”と“见面”だけで3年近くもやり取りしていました。“见到”は一切使わずに。
聞いている相手は、時折り小さな違和感を感じていたかも知れませんが、こちらの意思が通じないとか誤解されてしまうということは、まったくありませんでした。
友人や街の人達との会話は、結構アバウトでも問題ないので、いくつも覚えて使い分けに注意するというのは、とても日本人的かも知れません。
当時は、普通/丁寧の2つくらいでいいのでは・・と思っていました。
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